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鹿児島の女性議員に聞く! 鹿児島のジェンダーここがダメ⁉

 

 

 

 

 

1部】議員とつくる学校の公開意見交換

 

 

 

 

 

 

 


女性議員の倍増。それは、鹿児島の変化の兆し?

 

 

つくる学校はサンエールフェスタ2024に「鹿児島の女性議員に聞く! かごしまのジェンダーここがダメ!?」という市民企画で応募し、この度採択されました。前回の県議選女性議員が倍増したことは、ここ鹿児島にとってはひとつの大きな事件だったのではと私たちは思いました。何か変化の兆しを感じさせ、期待持てるようなことだったと思いますが、この機運が高まっているときに、ぜひ女性議員と市民とが直接対話をするような場を設けたいと思い、今回企画しました。

 

 

 

それともうひとつ鹿児島では「ここが鹿児島は素晴らしいんだ。いいんだ!」という会はたくさんありますがあえて「ここがダメなんだ!」っていうところを詳らかにして、そしてその先の未来手立てを考えていこうという会にしたいなと思っています。

 

 

 

本日のスケジュール2部構成になっており1部は女性議員の方とつくる学校のメンバーとの対話。第2部はワールドカフェ方式、メンバーを変えながら一般の参加者さんたちと議員さんたちとで対話をしていきたいと思います。

 

 

 

では本日のゲストおよび、つくる学校のメンバーを紹介します

 

今回企画にあたって、つくる学校は全女性鹿児島県議会議員および全女性鹿児島市議会議員に参加依頼をしました。そしてジェンダーに関心が高くなおかつ本日参加していただけるという方5名全員に来てきていただくことができました。お忙しい中ありがとうございます。

 

一番左から鹿児島県議会議員のうとけい子さん、鹿児島市議会議員の園山えりさん、鹿児島市議会議員のまつお晴代さん、鹿児島県議会議員の米丸まきさん、鹿児島県議会議員の柳誠子さんです。

 

 

 

原田 つくる学校のメンバーですが、私たちは文化芸術をベースにもっと新しい公共。」をテーマに学ぶ場をつくっていこうとしている任意団体です。私はキュレーターの原田と申します。隣が編集者の吉国明彦です。その隣が鹿児島市議会議員ののぐち英一郎です。その隣が児童書専門店店主の吉田美佐子です

 

 

 

 

立候補のとき、ジェンダーの壁はあったのか

 

 

 

吉田 みなさんおはようございます。第一部の進行を担当いたします吉田ですよろしくお願いします。早速入りますが、前もって議員の皆さまには二つ質問を投げかけてあります。一つは全体の共通の質問で「立候補するにあたりジェンダーの壁がありましたか? もしあったらそれは何に起因するものだと思われますか?」っていう質問が一つ。これは議員さん全員です。

 

 

 

あと県議の方への質問なのですが、女性議員が5名から11名に増えた鹿児島県議会で、党派を超えた「懇話会」*が開催されたと新聞等で報道されましたが、その後、具体的な活動は何かやってらっしゃいますか?という質問です。

*南日本新聞ウェブ版「党派超え男女共同参画実現を 女性県議11人が懇話会立ち上げ」2023.5.10

https://373news.com/_news/storyid/174914/

 

 

 

市議の方には、市議会では県議会のような女性議員の党派を超えた懇話会みたいなものって結成されてますか?という質問です。

 

 

 

では、うとさんからどうぞ。

 

 

 

ゼロ歳児の世話がいちばんの壁

 

 

 

うと ありがとうございます。ご紹介いただきました、鹿児島県議会議員のうとけいと申します。昨年の2023年の県議会議員選挙で鹿児島市三島十島郡区から立候補を40歳でして、当選させていただきました。

 

立候補をするにあたってジェンダーの壁があったか?なかったか?というご質問。まず最初に「あるものもあったし、ないものもあった」という答えになるのかなと思います。

 

よく女性が立候補する時に一番のネックは「夫さんからの反対、家族からの反対」と言われております。そして育児や家事に時間を取られるので女性は時間がないとか。あとは資金の問題といったようなこともあげられます。

 

それから「女が政治をするなんて」といったような偏見のようなところもあるかと思います。で、この偏見に関しては私たちの立憲民主党というところが、積極的に女性に立候補してほしいという思いもあって、そこは全然なかったと言っていい。むしろ女性だったからこそ、まあ言葉は悪いですけれども、誤解を恐れずに言えば優遇されてたのかなと思う部分もあります。

 

しかし私はゼロ歳の子どもを育てていたので、時間との戦いはものすごい壁でした。

 

もう一つの質問なんですけれども、今党派を超えた懇話会というのは、11人全員でやっています。基本的には懇話会全員でお会いしてというのは2回かな、あったんですが、ラインでけっこう積極的にやりとりをしていまして、ほんとに党派を超えてつながりが作れているかなというふうに思います。以上です。ありがとうございます。

 

 

 

 

「小娘のくせに」と陰で言われた1期目

 

 

 

吉田 では園山さんお願いいたします。

 

 

 

園山 皆さんおはようございます。市議会議員の園山えりと申します。私が2016年に初めて選挙に出まして、今度4月にまた市議選がありますのでそこで3期目を目指すという形になります。

 

当時37歳で独身でした。それで「若い女性がやっぱり何ができるんだと、小娘のくせに」とか陰で言われてたというのを後で聞きまして、とてもショックを受けました。それから「子どもいるの?」とか「結婚してるのか?」とか、男性には言わないようなことを言われたこともありました。女性だからという興味ある目で見られたのでは。女性が政治の世界で何ができるんだ、という偏見が根強いのも、男性政治がやはり構造的にあるのかなと思います。

 

けれども女性だからこそ、そういう政治や今置かれている女性の偏見や差別というものに心を寄せて、それを乗り越えるため何が必要なのかというのを一生懸命考えられる議員さんがたくさんおられるのかなと思います。私も、そういう存在になれるように頑張りたいなと思います。

 

セクハラだとかパワハラだなと思うことがやっぱりありまして。それを自分自身が直接伝えたいけれども、それってやはり選挙に影響するんじゃないかというふうに、やっぱり感じてしまうんです。なのでそういうことを支持者の皆さんや協力していただける周りの方、家族などが「その言葉づかいおかしいですよ」とか一緒になってですね、議員の背中を押すということが大事かなというふうに思いました。二つ目の質問の答えは、後でお伝えしたいです。

 

 

 

吉田 はい、ありがとうございます。ではまつおさんお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

「夫の面倒はどうするんだ」という周りからの偏見

 

 

 

まつお こんにちは。鹿児島市議会議員のまつおです。2020年に初当選して、今市議の仕事をしております。一つ目のご質問なんですけれども、ジェンダーの壁ということで。私はうとさんと同じ立憲民主党なんですけれども、女性は優遇されてるというふうにおっしゃいました。これは、女性の候補者に対して、資金面で、少し色がつくと言ったらいいんでしょうか。多少はちょっとは選挙資金が出るよ、ということなんです。でも、それってよく考えたら、私たち女性が普段から非正規であったり賃金が低いことであったり、そのような社会構造の上で自分の人生が成り立っているんだなと。私自身も資金が潤沢なわけではない中で立候補したので、それはもう非常に感じたところです。

 

そして、その時私は結婚をしておりました。夫と一緒に住んでいたのが隣市の姶良市というところで、今は鹿児島市議会議員をしているわけです。要するに、単身で引っ越ししてきたんですけれども、まあその時に周りの方から言われるんですよね。夫のことはどうするんだと。ええ、子どもはおりませんでしたので、とにかくもう夫の面倒はどうするんだみたいなことを、まあ周りから言われまして。幸い私の夫は、自分で自分の面倒を見ることができます。

 

その時やっぱり考えたのが、例えば男性であれば、そんなことを言われたのかどうなのか、ということです。女性だから、パートナーの面倒を見て当たり前、みたいなことを言われたんじゃないかなと。それは一つ壁でしたし、まったく親戚ではなく他人の方からも言われたことなので、非常に心に残っております。

 

県議会の中での女性のいわゆるグループができているということで、とても羨ましいなと思っております。つまり鹿児島市には市議会にはそういった動きは今のところはありません。以上です。

 

 

 

「女性だから」という特別な意識なく立候補

 

 

 

吉田 ありがとうございます。では、米丸さんお願いいたします。

 

 

 

米丸 皆さんこんにちは。私は2019年に姶良市区から県議会議員として選んでいただきました米丸まきと申します。

 

これまで鹿児島市には女性の県議がいらしたと思うんですけれども、地方においては阿久根の中村素子議員に次いで、私はおそらく二人目の県議ではないかなと思ます。

 

私自身は、女性として立候補したという気持ちがなくてですね、ほんとに子どもの時からこの鹿児島が大好きで、なんとかこの鹿児島をよくしたいと思って選挙に出たのです。自分が女性だから男性だからということを何も考えずに出たので、特に何か壁は感じなかったんです。

 

実は私の実家は霧島市と姶良市で天国葬祭という葬儀社をしているんです。私が選挙に出られたっていうのはですね弟がいたからなんですね。鹿児島は男の子が家を継ぐというのがあります。うちでも子どものときから、弟が家を継ぐというふうに言われていました。まあ私は子どもの時から政治家になりたいっていうのがありまして、家族も全員応援してくれたというところがあるんです。

 

しかし実際に議員になってみて、考えていた以上に女性であることを期待されたっていうことを感じました。学生さんであったり、若いお母様であったりが、今まで男性の事務所には相談に行きにくかったとかインスタとかで私に相談事が来るんです。女性であることによって、壁というより逆に恩恵というか皆様の意見を聞きやすいのかなって思っております。

 

あと、先ほどの超党派の懇話会なんですけれども、今、女性県議が11人に増えて、私はほんとにうれしいんです。党派を超えてさまざまな意見が集まる。柳誠子先生やうとけい先生一緒にいろんなお話ができるのをほんとに感謝してます。

 

 

 

吉田 ありがとうございます。柳さんお願いいたします。

 

 

 

●2007年当時、女性県議わずか2

 

 

 

 柳 皆さんこんにちは。県議会議員の柳誠子でございます。私は2017年に、あーごめんなさい2007年に(場内笑い)初当選して、いま5期目でございます。

 

立候補するに当たって、まあもちろん色々言われました。当時県議会議員は女性は2人だったので、ほんとに少なかったです。

 

当時、私は独身だったんですけれども、やっぱり「家のことは大丈夫なのか?」ということは言われました。結婚してからも夫のことは言われるんですね。「ご主人は賛成したんですか?」とか。また子どもが高一と大学1年にあがったばかりのときは「子どもの理解はどうなのか?」とか、そういうことも言われました。選挙に出たときよりも、むしろ議員になってからの方が、そういう(ジェンダーの)風を受けました。

 

「女性の県議会議員がいたんですか、知らなかった。男性しかいないのかと思いました」ということを女性の結構ご年配の方から言われました。そして、やっぱり、家事はどうしてるのか、ちゃんとやってるのか、とか。夜の会議があると、「ご飯はちゃんと作っていくんですか?」などと言われたこともありました。

 

そこの起因はやっぱり、古典的性別役割分担意識、それが根強くあるだろうなと感じました。

 

それと2番目の懇話会についての質問ですが、これまでになかった成果として、県議会の中で全員協議会という勉強会を開くことができるんですけれども、その場でジェンダーについての研修を受けることができました。

 

私が県議会に入って初めてでした。それが女性が増えたひとつの成果かなと思います。

 

今後の活動については、まだなかなか難しいところもあります。以上です。

 

 

 

 吉田 短い時間の中でありがとうございました。次に、つくる学校から質問です。

 

夫さんが出馬を賛成してくれたポイントは?

 

 

 

吉国 ありがとうございました。うとけいさんにお尋ねしたいんですけれども、初めて選挙に出られた時、議員の経験もなくて、しかも子どもが生まれたばかりの時に出馬するということでした。夫さんの抵抗が一番大変だったとおっしゃっていたんですけれども、夫さんが賛成してくださるようになったとき、そのターニングポイントになるようなきっかけがあったんでしょうか。その時の状況とか、そのときにうとけいさんが発した言葉とかキーワードみたいなものがあればちょっとお尋ねしたいと思いました。

 

 

 

価値観のすり合わせに時間をかけた

 

 

 

うと ありがとうございます。ちょっとすみません。先程の説明では不足だったんですけれども、実は夫の反対が多いのは一般論でして、私の家では、夫の反対は一回だけでした。その代わりに家族がものすごく強硬に反対しました。「巻き込まれる」「縁を切る」「子どもはどうするんだ」「子どもはもう私が養子にひきとる」などなど言われました。

 

やはり、幼い子がいるということが家族には心配だったのかと思います。

 

先程のご質問ですけれども、夫に一回だけ反対をされたというのは、それまでに、かなり価値観の違う人ではあったので、結婚をするまでに価値観のすり合わせを、ものすごく時間をかけてしてきました。憲法のお話ですとか、安全保障のお話ですとか、政治に無関心であることが自分たちに対してどういう影響を及ぼすのかですとか、労働組合の存在意義とか、そういうことをいろんな話をしてきたので、夫が一回だけ反対したのは「けいのメンタルがそんなに強くないから、僕は心配だ」って言われたんです。それは電話で反対されたんですけど、次の日に「メンタルの弱い議員がいてもいいんじゃないかと思い直しました。昨日の反対は撤回します!」と電話が来ました。それ以降、夫に反対されたことはなくて、選挙の時もすごく手伝ってくれました。

 

 

 

吉国 ありがとうございます。

 

 

 

鹿児島市議会の中での女性議員の連携は?

 

 

 

野口 二つ、三ついっぺんに聞きますね市議のまつおさんが県議の方々のような懇話会がなくて、うらやましいとおっしゃったかな。それはどういうところに、何をすれば県議の方々のような連携の仕方ができるのか、というふうに今の市議会を見ていて考えてらっしゃるのか、ということ。と、今はもう、思い浮かべれば決まった顔ぶれがいらっしゃるわけなので、それがどういうふうに変わっていけば、そういうことが可能になると思ってらっしゃるのか、今とこれからについてお聞きできればということが一つ。

 

あと米丸さんが子どもの頃から、男性女性云々ということを特に強く意識することもなく、政治家になりたいという気持ちを持つことができたのはなんだろう?鹿児島では、サンエールができる頃には男女平等を進めようという運動がけっこう活発にあった時期で、最近そのころよりはそういった運動があまり活発ではないと思いますけれども、ご自分でそう男性女性ということをあまり意識することなく、今日まで歩んでこれているのは、どういう背景や環境があるのかということをお聞きできればと思います。

 

あとは県議の方々の懇話会ですけれども、できたとき以降のライングループで活発なやり取りがあられるとお話がさっきあったのけれども、たとえば今日のような機会を懇話会の方で設けるであったりとか、何かこうもう少し活動が、誰にでもわかりやすいというか、まあ見えたり話せたりみたいなことをやっていける可能性はないのか。そこはどなたかでもいいので。以上三つ教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

「会派主義」を超えて連携したい

 

 

 

吉田 今の質問、どなたでもいいんですけれども、まつおさんいかがですか。

 

 

 

まつお 県議会での女性議員たちの集まりは、うらやましいなという話だったんですけれども。それはなんとなく、たとえば園山さんと一対一で話したりする時に、そういう集まりがあったりすればいいねとかいう話になったりするんですよ。だけどそういう動きができないんですね。

 

市議会は会派制、会派主義じゃないですか。会派というグループがあってその中で議案に対しての態度を決めていくというところなんです。だから、そのことについてはできなくても、文化的なものを変えていくことが必要かな、と思ってはいるんですね。

 

しかし、やっぱり私も正直一期目でして、全く自分の仕事でいっぱいいっぱいだったところがあったので、それはもう非常に反省しているところなんです。今後としては議案そのものに対してはどうかってことにはならなくても、文化みたいなものに対しては、「やっぱりこういう言葉づかいはダメだよね」とか、「やっぱり女性に対しての偏見にいちいち言っていく」ということをお互いどう思っているのかっていうのは話し合いをしたいと思っています。実はあの12月の議会で某市議さんが性に関することで議案、一般質問の中でいろいろと言われたんですけれども、その中の言葉の一つで、私たちは「それは言わなくてもいいんじゃないの、女性としてそう思うよ」ということがあったんです。それを私たち女性議員が、議場を出たあとにバッと集まって、「えっ、今の何? 今の何?」って感じになったんですよ。

 

 

 

おかしいことは「いちいち」言っていく

 

 

 

吉田 それはここでしゃべったらだめなんですか?

 

 

 

まつお 梅毒。ご存知だと思うんですけれども、これ今非常に増えております。鹿児島市でも患者さんが非常に多くなっているということで、治療検査についての質問でした。まあそういった方々が増えているのであれば、検査なりもっと受けやすくした方がいいんじゃないということで、そういった内容の質問だったんです。当局から返ってきた答えも「そうします」ということだったので、非常によろしいことではあったのですが、その中の例え話の中で、「吉原」というキーワードが出てまいりました。これは、結局のところ削除を求めたんですが、私たち的にはすごく疑問に思ったんですが、議事録には載ることになったのです。皆様、機会があれば12月議会の議事録お読みくださいませ。いろいろと分かると思います。

 

で、そのとき、今の例えは、やっぱりここで言うべきではないのではないかと思った女性議員が、45名バッと集まって「おかしい、おかしい、おかしい!」という感じにはなったんです。で、そのあと、女性議員全員で、その議員さんと話をしてみようじゃないか、と一旦はなったんですが、その後に続かなかったんですね。結局、それは個々でやりましょう、となったんです。だからそういったところでも、鹿児島市議会においては、私たちはまだまだ女性としてなかなか一つの道を作ることができていないという現状があります。これからという意味では正直まあついこの間あったことなので、これをある意味で言えば反省し糧として、できれば女性は女性としてどう思うか、というところを正直とはっきりと出していく、それをみんなにわかっていただくという動きが必要ではないかと私は考えております。

 

 

 

議場での「ヤジ」から見えるジェンダー

 

 

 

吉田 ありがとうございます。園山さん。

 

 

 

園山 すません私も議場で聞いていた一人の議員として、関連してなんですけれども、その12月議会である議員がそういう発言があったのですけれども、その際に「自分は梅毒の検査を受けて、自分は陰性だった」ということを議場で言ったんですね。それを聞いていたある議員が、また別の議員が「ほんとか?」と言ったんですよ。ヤジで。それでそこにちょっと笑いが出た。その感覚が、私も他の女性議員さんたちが、なんなんだ?っていうか。この公の議場で行われる、ヤジと言ってもですね、ふさわしいのか、っていうのはすごく強く印象に残って。その質問が終わった後に、すぐ議場を出てまつおさんなり公明党の議員さんとか、何人かで会って、そしてふさわしくないのではないかと、いうことで申し入れもしたんです。けれども、結局それは個人と個人のやりとり。会派と会派のやりとりではなくて、個人と個人のやりとりで、その後当該議員と直接お話はしました。

 

私たちはすべての女性議員に「こういうことで、一緒に話ができませんか」と、「当該議員に直接話をしませんか」というふうに声はかけたんですけれども、全員が一致できなくて、ある女性議員は、「女性だからと言って、そういうことを指摘することにはならない」と。会派制ですので、会派がこの問題をどう捉えているかというのをすごく問われているのを痛感したわけですね。なので、今、鹿児島市議会は、45人の定数のうち9人が女性なんですけれども、やはりその女性の力を十分に発揮していくところでは会派制のハードルが高いなというふうに感じているところです。

 

 

 

 

 

まずは女性用トイレの整備から

 

 

 

吉田 けっこうなお考えがあるのにその声が通りにくい、壁があるということですね。ありがとうございます。野口さんのもう一つの質問、もっと見えるような懇話会の活動について。

 

 

 

柳 11人、女性議がいるわけですよね。議場の雰囲気がほんとに変わりました。まず一つハード面の整備で言うと、トイレが、県議会議場6階議場があるんですけれども、そこに女性用トイレが1箇所しかなかったんですね。とても足りないということで、男性のトイレが3箇所のうちの1箇所を女性専用にしてもらった。そういうことはあったんですけれども、せっかく作った懇話会ですので、これからもですね、特に子どもに関すること、たとえば学習会などはまずできるなと思っています。やれることは探していけば色んなことがやれると思いますので、これは大事にしていきたいなと思っています。

 

 

 

 外資系の会社時代と鹿児島のギャップ

 

 

 

吉田 3つ目の質問は、米丸さんへでしたね

 

 

 

 米丸 私の家は、ほんとに父が強い人で、子どもの時から朝起きて一番嫌な言葉が「おいっ、お茶」なんですよね。そう、「おいっ、お茶」から始まる家なんですけれども、男性は絶対にキッチンには入らない。そして靴下はそこに脱ぎっぱなし。それを片付けるのは私たち。やっぱり父は家の稼ぎ頭なんですよね。だから子どものときからそれが当たり前だと思って、女性は3歩くらい下がってまあ生活するのが当たり前だっていうふうに思っていたんです。けれども、中学校から純心っていう女子校に行きまして、女子校に入ると女子しかいないわけですよ。そこでリーダーになったりとか、自分たちでやらないといけない社会が6年間続いたんですね。「これはなんか、とっても生きやすいなぁ〜」と思って、大学に行ったら東京の方だったんですけれども、そこでも、一番驚いたのが、合宿に行った時に、男性が食器を片付けて洗ったんですね。みなさん驚くと思うんですけれども、私本当に男性が食器洗うのは見たことなくて。うちはそういう家だったんですよ。すごく驚いて。こういう社会があるんだっていうふうに思って、そのあとイギリスに行くわけなんですけども、そこでは男女平等っていうことが当たり前の社会でっていうのがあったんですね。日本に帰ってきて、働いたのも外資系の会社だったので、そこが断然、男女平等っていうところですね。それが当たり前だと思って鹿児島に帰ってきたら、結構そこにはびっくりするようなギャップがあって

 

 

 

ジェンダーというよりヒューマン

 

 

 

 たとえば、毎年、観光連盟の新年会があるんですけれども、最初帰ってきた時衝撃だったんですね。会場では男女の役割がキッパリ分かれているんです。それは、ほぼ男性しかいない観光会議なんですけれども、そこの舞台に立って新年の樽を割るのは全員男性。を割る男性の後ろには、各地域から出てきたミス鹿児島とか、ミスなんとか、すごい綺麗なお嬢様たちが後ろに並んでいて、司会は女性で、樽を打つ木槌は女性が持っていく。本当に不思議な世界。
一方で、最初の質問、男性女性云々ということを特に強く意識することなく、政治家になりたいという気持ちを持つことができたのかという質問ですが、先ほど私の実家が葬儀屋ってお話したんですけれども、人間て棺に入るときはみんな一緒なんだっていうことが、常々念頭にあります。どんな人でも、男でも女でも、最後死ぬ時は一緒だというのを思っておりまして、そこにジェンダーというよりは、私はヒューマンだと思っているので、そこは私はあまり感じていないところなのかなと思います。

 

 

 

 

 

どう乗り越えた?議員になってからのジェンダーの壁

 

吉田 ありがとうございます。それでは原田さんからの質問です。

 

 

 

原田 まずみなさんのお話の感想からですけれども、私は懇話会が県議会の女性議員の中でできたという記事をみた時に、「わあ、新しい風が吹いた、変わる変わる変わる!」とすごく期待したんです。けれども、野口さんも言いましたが、その後何か特段活動が、やっぱり見えてこなかったなあと思っていて、今日お話を聞くとなんとか会は続いているLINEでやり取りはされているそして柳議員がおっしゃっていましたが今後も学習会とか、どもとか、そういうテーマで話していけるんじゃないかという一応前向きな線ではある、と確認したところです。

 

意外とみなさん出馬にあたって家族からの反対はなかったのですね。うとさんはあったようですが縁を切る!という状況がなかったから皆さん出馬ができた、ということなのかな

 

そしてお尋ねしたいことは園山さん柳さんが言われていましたが、議員になってからの方が実はジェンダーの壁があったんだ、ということ。

 

「小娘何ができるのか」「ご飯はどうするの」とか言われた時に、どのように返答されたんですか?気になったので、参考までにお聞かせください。

 

 

 

 

伝え続けていくということで評価が変わった

 

 

 

園山 私は陰で言われていたというのを当選してから知って、それはすごく衝撃だったんですよね。「あ、そういう評価をされるんだ」っていうのが、ちょっと私はびっくりしたところです。

 

「こんなに若い女性で、がんばって挑戦するんだ」という評価ではない、というのが、すごく衝撃だったんですけれども。

 

鹿児島っていうのは男尊女卑の考えかたが根深いので、そういうところで、私自身が、議会でせいいっぱい頑張って、そして改善できたところをお知らせしていこう、というふうに思って。

 

その「小娘」と言われたのは実は私の同級生のお父さんだったんですね。同級生に声をかけて、「私に是非ご支持お願いします」とお願いしていたときに、実はそんなふうに言ってた、というのが漏れ伝わってきたわけなんですね。

 

ですけれども、それはそれとして、私がこの4年間・8年間やってきたことをやっぱり伝えていく。伝え続けていくということで、すごく評価が変わったんですよ。なので、やっぱり人は変わるなって思いましたし、そういう声にめげずに、諦めずに自分のこういう議員としてやってきたことを地道に続けていくと、女性議員の評価は変わっていくのかなというふうには思いました。

 

 

 

 

 

政治は男性がやるものという固定観念

 

 

 

柳 議員になって一期生のころ、まだ議員になって2年くらいだったと思うのですけれども、県の職員の執行部の方に、あることで相談に行ったんです。目指す方向は一緒なんですね。県民のために子どものために、各方面からやっている。執行部は執行部の立場でやっている。そういうことがあるんですけれども、「もっととこうした方がいいんじゃないでしょうか? 私見に行ったらこうでしたよ」ということを言いに行ったんですね。

 

そうしたら、執行部の方から「そんなことは先生に言われなくても我々はやっていますよ! そんなこと言われるのは失敬ですね!」と大きな声で怒鳴られたんですよ。その部屋もシーンとなったんですけれども、「あ、これ、私が男性議員、しかも期数を重ねた男性議員だったら絶対言ってないよなこの人」ていうことがあってですね。

 

特に期数で見られるんですよね。何期生だからなんとか、とかで見られるとこがありまして。

 

それがショックでしたねその時は。

 

「そんなに大きな声出さないでください。聞こえてますから。目指すところは一緒ですよね」といって、その後話をしました。

 

それと、「女性議員がいるんですね」と言われた時のこともですね、「あ、あの、3人おりますよ。私が今入ってきて3人になったんです」ていう話をして、「女性もおりますので、どうぞよろしくお願いします」と、あいさつを、そこではしたんですけれども、ある程度の年齢がいった女性の見方っていうのが、政治は男性がやるものっていう固定的な意識が根深く残っているんだなというのを感じました。これはまだまだ先行き前途多難だなと当時思いました。

 

 

 

 

 

吉田 米丸さん

 

 

 

女性議員は忖度しないで発言できる

 

 

 

米丸 女性がさっき11人に増えたというお話についてですが、女性が増えたことがとっても頼もしいなと思う点。それは何かというと、それは女性はまったく忖度しないというのがあって、いろんな発言を違う角度からされるのです。

 

私の属する自民党で、35人中女性は5人だけなんですけれども、党内でも結構みんなバンバン発言するんです。それで私もどうしても我慢できないことがあり、当選回数の多い先生に物申したことがあります。男性議員の方も言いたかったらしいんですけど、言えない雰囲気、やっぱりヒエラルキーがあって、男性はなかなか上の方に立てけないんですけども、女性はバーンって言っても、後から「先生すいません」みたいな感じで言って、男性の方がたも、まあ仕方ないなみたいな、後腐れ感がない感じがあるんですけれども。

 

私そういった意味で、女性が議員になるって言うことは忖度をしないっていう点で、多くの女性に議員に挑戦して欲しいと思います。

 

 

 

 

 

女性同士の連帯を次世代へ

 

 

 

吉田 ありがとうございます。あっと言うまに45分になってしまって。ほんとはこれから深めたいところなんですけれどね。

 

お聞きになってお分かりかと思いますが、言いたいことがたくさんおありになるんですね。それが、どうでしょうかね、伝わっているのかな。

 

同性として、私もお話を聴きながら、家庭の中でも同じようなことが起こっていて、それが社会の中でも同じようなことが起こっていて、それを共感する女性同士の連帯っていうのは本当にこの鹿児島でも20数年前このサンエールができる頃から、鹿児島でもいろんなところでシンポジウムが行われたり、先人の努力があってここが建てられてるんです。それを私たちは受け継いでいるんですけど、それをこの次の世代にどうやって受け継いでいくのかっていうことを、やっぱり行政の影響力ってものすごく大きいんですよ。市民の生活に。

 

それは無意識に伝わるものなんです。だから、今日はここで皆さんも思われていることいっぱいあると思うんですけれども、第二部のワールドカフェで今回のお話をお聞きになってからでも考えを新たにされた、とか、ここがダメじゃんって新たに湧き上がってきたことを、じゃんじゃんぶつけていただきたいなと思います。

 

ありがとうございました。



 

【2部】参加者全員による「鹿児島のジェンダーここがダメ⁉」意見交換の様子
(ワールドカフェ形式)

3部】参加者全員での意見交換会が終わり、議員からのまとめ報告

 


「ここがダメ!」から、その先の未来を考える

 

 

 

 

<テーブルA

 

 令和でも「女に学は必要ない」

 

 

 

うと テーブルAで出た話題の中で、私が印象深かったお話を紹介させていただきます。やはり女性の教育問題は出てまいりました。どこでも出てきたかと思うんですけれども、その中で、私がショックだったのは、この、今の時代においても、女に学は必要ないという家庭がたくさんある。そしてそこのお父さんお母さんって、4050代なんですよね。お父さんお母さんが4050代なのかというとショックもひとしお。

 

そして鹿児島県において、大学が鹿児島県立短期大学しかないというのは、「女は短大でいいが」という意思の表れに捉えられかねないというものがありました。女子は県外に出させてもらえない、だから私立はダメと言われる。しかし国公立大学は、鹿大か県短のみ。鹿大に落ちたら県短しかない。設置者が県である公立大学が短大のみということは、県としては、女子は短大で構わないと言っているメッセージの表れなのではないか、ということです。

みんなが幸せになるためのジェンダー課題解決

 

それから、いろんな話が出たかと思うんですけれども、女性が正規の職に就こうとすると男性の正規の職を一つ奪ってしまうということになりかねない。鹿児島は経済が貧しいから鹿児島は職が少ないから女性がちょっと控えていただいて稼がないといけない男性にこの枠を譲ってあげましょう、いう考え方もあるというふうにこれもショックでした。

 

これは改善としては、特権が脅かされる脅威というものを男性がやはり持っていて、その改善には「怖くないよ」と、ジェンダーの話は女性のためだけのものではなくて、男性も女性も、そうではない方も、みんなが幸せになるためのジェンダーなんだよ、というふうにお伝えしていくことが必要なのではないかと。

 

そしてですね、今日ちょっと疑問だったのは改善策の一つに、メディアの活用というのが提案されたのですが、メディアの活用の中で、「今日取材が来てないのはなんでですか?」って聞いたら、「来なかったんです」と言われたんですけれども。

 

 

 

原田 案内はしました!

 

 

 

うと 残念ですー。ありがとうございました。

 

 

 

吉田 では次のグループお願いします。

 

 

 

 

 

<テーブルB

 

 女は家事、男は仕事という思い込み

 

 

 

園山 私たちのグループBは、性別役割分業ということの思い込みがやっぱりあるよね、というのが強調されていました。女は家事、男は仕事っていう思い込みがやっぱり強いと。たとえば、こういう方がいらっしゃったんですけれども、小さい時に親戚の集まりで男は座って、女性は茶汲みをやっていたということで、その方は小さい頃からそれが疑問だったので、親戚の集まりをボイコットしたという。

 

あと、呼称について、男性の配偶者を呼ぶときに、旦那さんだったりご主人とか、そういうふうにいってしまうと。なるべく連れ合いとかパートナーと呼びたいんだけれども、それがなかなか理解してもらえないので最終的にやっぱり「ご主人」とかってなってしまうんですよね。そういう悩みがやはり女性側にはあるというふうにおっしゃっていました。それは本当にそうだなと思います。

 

人権やジェンダーのことを話す場を

 

あと、職場の方とかと、人権の話をしづらいということがあるということでした。こういった人権とかジェンダーの問題をみんなで話したりする場所に女性の方しかいなくて、なかなか男性が参加してもらえないということもあるので、

 

女性がそういうところに多いので、そこに男性が来ると男性は偉いねっていうふうに評価されるとかですね、そういったことがありました。

 

どうしたら改善できるのかっていうところでは、やはり、今日のように話していく場所がすごく大事だということですね。興味のあることだけ集まってしまうけども、そうではなく、こういう話し合いをして、諦めずにずっと続けていくしかないのかな、ということでした。

 

女性側も粘り強く言っていくこと。あと政治の場では、クォーター制などが一定の効果があるんではないかと。そういう制度も作っていきたいと意見が出されました。以上です。

 

 

 

吉田 ありがとうございます。では次のグループお願いします。

 

 

 

 

 

<テーブルC

 

 ジェンダーを生む社会構造や固定概念

 

 

 

まつお グループCです。ABのご意見を聞いたところ、やっぱり似たようなことが出てきいて、女性は短大でいいじゃないかという意見を、大学生からまさか聞くとは思わなかったと思うんですけれども、いまだにそれがあるという。私の年代でも聞いたことなので、30年間全く何事も変わっていなかったっていうことを思った次第です。

 

県外の方が見た九州の男尊女卑というところでは、先ほども言った男女教育の格差であったり、お茶汲みがなんとなくいまだにルール化されている社会構造であったり、例えば何かしらの物品を買う時になんとなくみんな男の子には青、女の子には赤ということがなぜか固定概念として社会通念上の理念みたいな感じになってるね、って話がありました。

 

やっぱり女性だけになると忖度なく自由にものを申せる雰囲気になる、というところもお聞きしました。

お互いを尊重する性教育が大事

 

これを、どうやったら変えていけるだろうというところなんですけれども、まあ全員一致ですね。教育というところが出ました。子どもの頃からという意味での教育なんですけれども、グループに教員の方がいらっしゃったこともありまして、まあ、性教育大事なんじゃないということですね。お互いを尊重する性教育が大事。性教育含めての教育が大事、ということ。そしてこれは技術的な話なんですが、ハラスメント的な言動があったり、差別的な言動があったときに同調しない。「かわいいね」って言われて嫌だったら笑わない。愛想笑いしない。周りの方々がそう言われている場にいたら全員でシカトするっていう。

 

実はこれは私が議員活動の中でハラスメントにあたると思ったときにやっていることでして、これはかなり効果があるので是非皆さん「同調しない!」って覚えて帰ってください。ありがとうございます。

 

 

 

吉田 ありがとうございます。では次のグループお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

<テーブルD

 

 いまだに女性を下に見るという現実

 

 

 

米丸 私たちのグループDは、けっこう県外からの人も多くて、一人の方が鹿児島に来て、昭和に戻ったのか、タイムスリップしたのかということをおっしゃってました。それは我々世代だけなのかなと思ったら、お子さんが高校1年生の方がいて、そのお子さんが「彼氏が欲しい」ってお友達に言ったら、「お前を下に見れないから、お前じゃ無理だよ」って言われたりとか、京大を出た医師の方がいらっしゃったんですけれども、京大でもお前よりバカじゃないと付き合えないと、いまだに男性が女性を下に見るという。令和の時代でも若者たちがそんなふうに言うという現実があることに衝撃を受けたんですけれども、やっぱり、今の4050代の親御さんの考えが変わらないといけないねーということを話しました。

 

あとですね教育に関してですけれども、フランスの学生が日本の高校に来たときに驚いたのが、クラスが男の子と女の子がぱっくり分かれていることなんですね。その留学生が男子の輪に入ろうとしたら、全然仲間に入れてもらえず、それで、女子の輪に入ったら、男子から「お前チャラチャラしやがって」と言われたようです。フランスでは、男女関係なく子供の時から友人関係を持つことが普通なに、鹿児島ではまだ男子と女子のコミュニティーの分断が若い学生の間でもある。

 

 

 

 

 

女性が手を組んで声を上げていく

 

 

 

教育現場の現状に驚いたんですけれども、じゃあこれどうやって変えていくか。やっぱりその教育というところに行き着くんです。あと今日の参加者、9割女性であるこの場に、勇気ある男性の方が何人かいらっしゃってます。私、県議会や鹿児島でいろんな会合に行くんですけれども、これが逆バージョンなんですね。

 

今回たくさんの意見を持ってる女性たちがこんなにいるんだってことにびっくりしました。

 

あと、今日たびたび話題になりましたが、女性県議は11人に増えました。じゃあ超党派でなにかやってるのかというと、やはりその歩みが遅いところもあるんです。私は今こそ党派を超えて、女性が手を組んで、声を上げていく活動を鹿児島いまこの時代からやっていけたらなと思いました

 

辰年は明治維新が起きた時だということで、このグループをスタートにして、みんなで鹿児島をいい社会に変えていきましょう。

 

 

 

吉田 ありがとうございます。では最後のEグループお願いします。

 

 

 

 

<テーブルE

 

 根強い性別の役割分担意識

 

 

 

柳 テーブルEです。本当に今まで出された意見と一致するなというのがほとんどでした。今回すごくそうだ!と思ったのが、「個」なんですね。子育てというとイコール女性という考えかたがずっとあって、女性を子どもと一緒にした、大きな固まりで見られているってことがあります。

 

そうではなくて、子どもも一人の個性を持った、人権を持った、人間。母親もそうです。なので、個をまず大事にして欲しい、個としてみてほしいという意見がすごく印象的でした。

 

やっぱり、性別役割分担が非常にまだ根強く残っています。さっきお茶汲みのお話もありましたよね。あの、議会でもそうなんですよ。なにかのイベントがあると女性の職員が案内役でお通しをして、というのがずっと根強く残っていたんです。それをおかしいでしょって言って、それを男性女性半々にしました。

 

それと、戦没者慰霊祭とかよくありますが、県がやっているそこでも献花をするんですけれども、菊の花を渡す役はずっと女性だったんです。しかも若い女性、みたいなのがずっと根強くあって、それも変えました。ですので性別の役割分担意識を解消するというのが大事だと思います。

 

 

 

教育を変えていくことが一番大事

 

 

 

やはり一番大事なこととして、みなさんから出たのが教育でした。県外から来られた方は、男子が先で女子が後という名簿がいまだに使われていることを指摘をされます。だいぶ改善はされたんですけれども100パーセントではないです。やっぱり小さい頃から刷り込まれていくんですね。常に男性が先をいく。女性はあとからついていく。こういう教育を変えていくことが非常に大事という意見が出されまして、今お聞きをしましたら全てのテーブルで教育っていうのが出たなと思いました。ですので、みんなで教育の現場を変えていくというのが大事だなと思います。

 

 

 

 

 

<まとめ>

 


議員とともに社会のジェンダー意識を変えていく

 

 

 

吉田 これ全てのワールドカフェプログラム終わりました。みなさんありがとうございました。今後も何か機会がありましたらこのワールドカフェの手法を使ってみてください。結構いいですよ。いろんな意見が出て。テーブル回るごとに前の聞いた意見が自分の意見になって、こういうのを聞きましたっていうのがすごく大事なんですね。今日はご参加いただきまして本当にありがとうございました。これで締めを原田さんにお渡しします。

 

 

 

原田 先ほどマスコミの方が来ていないという指摘がありましたが、男女共同参画課の方もきていない(えーっ!と場内から)。実は私たちはこういった市民が積極的に意見を交わすような企画を男女共同参画課主催で実施してて欲しいと思ってきました。しかしいくら待ってもないので、自分たちで企画したところです。こもひとつ問題かなって思ってます。
今日皆さんは短い時間内では
話し足りなかったかもしれませんが、いろんな問題点が共有されたと思います。今日は議員さんにも来ていただきました議員は社会の仕組みを、制度を変えていくお仕事ですので、是非ご意見を活動に活かしていただきたいと思います。

 

今年鹿児島は選挙イヤーと言われています(鹿児島市議選、鹿児島市長選、鹿児島知事選)私たちは社会の仕組みを選挙という方法で変えていけると思っていますので、政治が遠くのほうにあるのではなくて、私たちの暮らしのすぐそばにあるというのも感じていただけたのではないでしょうか。 

おわり